【デフォルト稼業】2015年ギリシャのユーロ離脱「リーマンショックの比でない衝撃」【無慈悲】

2015年いよいよ緊張が走るギリシャ

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロを守るため「何でもする」と宣言した2012年7月の約束は、投機家の攻撃を3年近く退けた。
その間にアイルランドからギリシャに至るまで国債利回りは低下、各国政府に財政赤字削減と経済刷新のための余裕が生まれた。力強い成長の時代ではなかったものの、危機という言葉は聞かれなくなり、6年に及んだギリシャのリセッション(景気後退)も終息した。
スクリーンショット 2015-01-10 19.24.07

最悪のシナリオも想定され始めた

変わっていないのは、ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性とそれに伴うリスクだ。シティグループのエコノミスト、エブラヒム・ラーバリ氏が「Grexit(グレグジット、GreeceとExitを合わせた造語)」と名付けたこの可能性が再浮上している。現実になれば最悪のシナリオだと、一部のエコノミストらは指摘する。ユーロを離脱したギリシャは国際金融市場で資金を調達する道を閉ざされ、通貨切り下げを余儀なくされるだろう。
恐らく資本規制が敷かれ、銀行が新たな攻撃を受ける。投機家は直ちに次の獲物の品定めを始める。その対象はキプロス、スペイン、そしてイタリアへと続く。

選挙も各地で行わる中どう進んでいくのか?

欧州の政策による防衛は強化され、弱かった経済も増強されたものの、ポルトガルやキプロス、スペイン、アイルランドが全て支援を必要とした11~12年の危機感染が再発する可能性はある。ポルトガルとスペインでは選挙が近づいており、フランスとイタリアの経済改革は難航している。

ING-ディバのチーフエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏(フランクフルト在勤)は「ギリシャが離脱すれば、やっかいな前例になるだろう。他国に追随を促しかねず、ユーロ分裂の第一歩だ」と話す。「ファミリーの一員が抜ければ、最終的にパンドラの箱を開けることになる」とも付け加えた。

既に政治の世界では駆け引きが始まっている。

ドイツのメルケル政権はギリシャのユーロ圏離脱を容認する用意ができており、影響への対処も可能とみていると独誌シュピーゲルは伝えた。これは欧州一の経済大国からギリシャの有権者に対し、25日の総選挙で反緊縮の野党・急進左派連合(SYRIZA)に投票しないよう訴える、脅しの戦術とも受け止められる。

実際、ギリシャのサマラス首相は今回の総選挙について、同国がユーロ圏にとどまるかどうかを決める投票だと述べている。

リーマンを軽く超えるインパクトも

政治家の発言ははったりかもしれないので、侮ってはいけない。マーケットウォッチ・ドット・コムのリポートによると、米カリフォルニア大学バークリー校のバリー・アイケングリーン教授は先週末の経済学会で、ギリシャのユーロ圏離脱による影響は「リーマン・ブラザーズ破綻ショックの二乗」ほどの衝撃度があると指摘した。

ttp://www.sankeibiz.jp/macro/news/150107/mcb1501070500007-n1.htm