米雇用統計きっかけに今後のトレンドを見極めたい
雇用統計といえばFXトレーダーはもちろん投資家の方で知らぬ人はいないという重要経済指標です。
僕自身も初心者の頃にこの雇用統計を見逃していて、気が付いたらロスカットされていたなんて経験もあります。
世界経済市場に不透明感は増す今、今後のトレンドを担う意味でも今夜の雇用統計は非常に注目です。
今夜発表される1月米雇用統計は、ドルロングの調整局面からの流れで下振れへの警戒が強いです。ここ昨年末の急激な円安から一服し、ドル安・円高が進みやすいかもしれません。利
強いアメリカとのイメージから一転、景気減速を懸念して米株が下落すれば、当然、来週以降の日本株にも悪影響が出てくることでしょう
世界中は金融緩和ブームまっ最中
毎週のように金融緩和や中央銀行という文字を目にする最近の経済状況ですが、アメリカは逆に金融引き締めを明言している国であり、金利上昇を見据えたドル買いが市場心理としては根強くあります。主要6通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル)に対するドル買い越し額は、先月末の1月27日までで442億8000万ドル。短期的な数字ではなく、5週連続で400億ドルを上回っていることからも、依然高水準といえます。
アメリカ実経済に若干の不安も?
そんなドル買トレンドの中で、米国の企業決算や経済指標が若干減速。ここ最近、経済指標的にも弱いデータが出てきたことで投資家は自身のポジションを見直しておきたいという気持ちが表れ始めているとアナリストの声があります。
1月雇用統計予想データ
ロイター調査では、1月米雇用統計での非農業部門雇用者数は、前月比23万4000人増と12月の25万2000人増から鈍化すると予想が出ています。
共に重要な失業率は変わらずの5.6%と予想している。
先に発表されたADP全米雇用報告が悪かった
1月のADP全米雇用報告や新規失業保険申請件数など事前のデータは予想に反して悪かったといえます。
通常、雇用統計前はドル買が集まりやすい傾向があるのですが、市場への値動きは心理的な部分も大きく左右されますので、場合によっては今夜の指標発表前には手仕舞い、安全策としてドルが売られる流れもあるかもしれません。
逆に今回の数値がさらに期待を持てる数値だった場合は米景気はしっかりしており、米金融政策の方向性も変わらないとの印象で再び円安傾向のリスタートとなるきっかけになる可能性も高いです。注目されているのはドルの利上げ時期がいつになるのかという点。今夜の雇用統計の発表からは目が離せそうにありません。