ユーロ円のチャートを改めて眺める
ゴールデンウィークもいよいよ終わり、5月相場も本格化してくることでしょう。
投資家の皆さんはリラックスした連休を過ごせたでしょうか?
さて、今回の記事は今年に入ってからのユーロ円チャートを眺めながらビールを飲んでいたところ色々思うことがあったので書いてみようと思います。
そもそもユーロは現在進行形で大きな問題を抱えています(2015.5.7日深夜時点)
欧州はギリシャ債務不履行問題と米国の弱い指標発表で大混乱中
ギリシャのデフォルト(債務不履行)回避に向けた協議が中々まとまりません。数カ月にわたってこの問題が欧州ユーロを語る際について回っています。また、問題が一つではないために、各メディアからも様々な意見が飛び交い、その都度ユーロはやんちゃな値動きを見せています。今月5日には欧州株式相場は2カ月ぶりの安値を付けました。また、経済好調と言われるドイツのショイブレ財務相はギリシャについて、国際通貨基金(IMF)への約10億ユーロの返済期限が到来する12日までに救済資金確保に必要な作業を完了できない可能性があると発言。欧州全体の今後の市場にこのギリシャ問題への区切りがつかない以上は明確なトレンドも発生しにくく、ある意味で投機的な大チャンスとも言えますが、逆に非常に危険な状態を維持しているとも言えます。
週足で見たユーロ円チャート
FX取引における3大主要通貨はドル円・ユーロ円・ユーロドルと言われていますが、このユーロをめぐっては当然上記に書いたギリシャ問題を受けて今年は特に特徴的な値動きを続けています。
*改めて昨年12月高値の148円付近から一方的に下げた値動きを見ると為替通貨取引の恐ろしさに酒が進みます
感覚が狂い始めるユーロ円の怖さ
FXを始めた頃は自分の取引で50銭取れれば満足していたものでした。逆に短期間で1円動けば勝つも負けるもそれなりにヒヤヒヤしたもので、2円も動いたらレバリッジにもよりますがかなりの出来事だったかのように思います。また、慣れてきて中長期でチャートを追うようになってからも、保有期間を長くした分、レンジ内で3円程度の値動きを掴みとれれば上出来かなという感覚も持っていました。ところが、今年に入ってからのユーロ円はご覧の通り、とにかく一方的に動きます。そしてその値動きの幅がとにかく大きい。
10円幅のレンジ(笑)と見ればテクニカルも意味あり?
ここ数ヶ月に関して言えば136円ー126円くらいの10円幅のレンジで上下しているチャートと言えばなんとか説明がつきますが、あまりにも乱暴な気もします。そして長期的に構えていたい投資家の心理をよそに日々ギリシャ門題の報道が出て、不確定要素な情報も満載。未来を読める投資家はいないと言えどあまりに危険な状態とも言えます。逆に短期的にデイトレなどで波に乗り続けられれば、儲けを繰り返すのが簡単な状況といえるかもしれません。
一方的に気が済むまで上がって下がる
*テクニカル的なことが通用しない短期取引
この連休も5月5日の16:00頃につけた133円前半の値から、およそ48時間上昇しっぱなし。この記事をお酒を飲みながら書いている今(5.7深夜)は155円500銭付近で一休みしている感じです。ロングポジションもショートポジションも損切りしたら負けと言えるくらい短期で大きな値動きをするので、チャートでの損切りポイントを重要視するまえに、自分自身の余力資金と相談するのが一番重要かと思います。「自分のポジションから1円動いたら機械的に損切りをするルール」などは重要ではありますが、ここ最近のユーロ円の場合は無慈悲にそのポジションを刈り取り、翌日にはシレッと戻ってくる可能性もあり、さらに翌日その2円上に行ってしまうことも十分あり得る状況ですね。
個人的にはユーロ円はショート
そもそも長い目で見た場合のユーロ円の下げトレンドはまだ継続しているはずと考えています。2016年9月末までのECB規制緩和という大前提もあってのこの通貨ですから、長い目でゆったりと現在の値段よりは下がっていくはずです。ただし、上に書いたように、短期的に上昇し始めたり、投機的に売られ過ぎた分の買い戻しがあれば、数円は余裕で上昇するために、かなり低めのレバリッジにて、損失も塩漬けする気持ちでのショートかなと。逆に損失塩漬けを避けるのであれば、あまりテクニカルや自分の信念を信じずに、より短期的に日々のロンドン市場・欧州市場に逆らわずについていくだけという単純な取引を繰り返す方がいいかもしれませんね。
ユーロ/ドルも連休明けに落ち着くか
弱すぎた米国指標からのドル売りもあり、抵抗の強さを見せたユーロ/ドル
連休明けの今日、明日の市場がもちろん判断材料に重要ですが、この買い戻し加速状態がどこまで続くのかはまたじっくり眺めて都度判断していこうかと思います。