アメリカ人拘束が発端の関税バトルでトルコに国難が到来!
「枕の下のドル、ユーロ、金をリラに両替してほしい」と国民にリラの買い支えを要請。
今回のリラ急落の原因はやはりトランプ氏の関税の引き上げ宣言。トルコから輸入するアルミニウムと鉄鋼に関税をかけるとのことです。
トランプが絡んでくる相場はテクニカルや経験はあまり役に立たず、熱病的な動きをするので要注意なのは言うまでもありません。
また、このきっかけとなった事件としてはトルコにおいてアメリカ人牧師が拘束(2016年クーデター疑惑)されたという人権にも国民感情にも関わる内容なので、トランプ大統領的にも一度上げた拳がおろしにくいためにまだまだ不安定なリスクが付きまとう相場となりそうです。8日には両国の偉い人同士の会談もあったものの、解決には至らず、悪夢の週末金曜日を迎えてしまったわけなんですね。
そんな中、トルコのエルドアン大統領も国民に向けて「枕の下のドル、ユーロ、金をリラに両替してほしい」買い支えを要請。
「これは国難だ。(両替は)経済戦争を布告した者への最良の反撃となる」と対米発言をしました。
黙ってればいいのに、こんな発言を大統領がしたもんだから先の不透明な市場介入の疑惑も手伝ってリラへの信頼はどんどん地に落ちていくわけです。
トルコショックの余波は欧州、今後ユーロに波及しそう
貿易や金融の関係性からユーロへの悪影響が広がる可能性も高いです。トルコにはスペインのBBVA、イタリアのウニクレディト、フランスのBNPパリバが進出。欧州大手銀も対岸の火事じゃなくなってきているみたいです。一国の外交問題や金融政策への不用意な介入から始まった通貨急落がいよいよ実体経済の危機に発展する可能性が高く、要注意です。
強気なエルドアン大統領『我々には神がいる』
「さまざまな反対運動がある。聞き入れてはならない」とし、「彼らにドルがあるなら、われわれにはわれわれの国民や神がいる」